3月の本『赤と青とエスキース』
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冬から春へと季節が移行する期間に吹く風、春一番。
風が強く吹いた日は、これが春一番かな?と思いながら歩いています。
このコラムが掲載されるときには、春一番は吹いたあとかもしれませんね。
春はすぐそこです。
3月の本は。。。
『赤と青とエスキース』
著者 青山美智子
出版社 PHP研究所
オーストラリアのメルボルンで、無名の画家が女性をモデルに描いた1枚のエスキース(スケッチや下絵のこと)。
オーストラリアから日本に渡ったこのエスキースが5つの物語とつながって時を巡ります。
エスキースの存在が物語とどうつながっているの?
探るように最後まで読み終えて、物語の仕掛けがわかったとき、胸がしめつけられるような感覚が広がって、それは深く心をつかまれたときの良い意味での感覚でした。
素敵なものと出会えると調べたくなるもので、本のことをインターネットで検索。著者と表紙絵を描いた画家の対談動画にたどり着き、表紙絵のタイトルが「春一番」と知りました。
装丁をじっくり見て、2度読み。好きな場面は何度もページをめくります。
本屋大賞ノミネート作品なので、書店でも注目される棚に平積みされています。思わず手に取りたくなるような素敵な装丁です。
この春一番目の読書におすすめです☆